1.月の法善寺横丁
作詞:十二村哲
作曲:飯田景応
庖丁一本 さらしに巻いて
旅へ出るのも 板場の修業
待っててこいさん 哀しいだろうが
ああ 若い二人の
想い出にじむ 法善寺
月も未練な 十三夜
(セリフ)こいさんが、わてをはじめて法善寺へつれて来て
くれはったのは「藤よ志」に奉公に上った晩やった。
はよう立派なお板場はんになりいやゆうて、
長いこと水掛不動さんにお願いしてくれはりましたなあ。
あの晩から、わては、わては、こいさんが好きになりました。
腕をみがいて 浪花に戻りゃ
晴れて添われる 仲ではないか
お願いこいさん 泣かずにおくれ
ああいまの私(わて)には
親方はんに すまないが
味の暖簾(のれん)にゃ 刃が立たぬ
(セリフ)死ぬ程苦しかったわてらの恋も、親方はんは許してくれはった。
あとはみっちり庖丁の修業をつんで一人前の料理人になることや。
な、こいさん、待っててや。ええな、こいさん。
意地と恋とを 庖丁にかけて
両手あわせる 水掛不動
さいならこいさん しばしの別れ
ああ夫婦善哉
想い出横丁 法善寺
名残りつきない 灯がうるむ
2.お月さん今晩は
作詞:松村又一
作曲:遠藤実
こんな淋しい 田舎の村で
若い心を 燃やしてきたに
可愛いあの娘(こ)は 俺らを見捨てて
都へ行っちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂をきいたら 教えておくれよなあ
憎い女と 恨んでみたが
忘れられない 心のよわさ
いとしあの娘(こ)は どこにいるやら
逢いたくなっちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂をきいたら 教えておくれよなあ
祭りばやしを 二人できいて
語りあかした あの夜が恋し
あの娘(こ)想えば 俺も何だか
泣きたくなっちゃった
リンゴ畑の お月さん今晩は
噂をきいたら 教えておくれよなあ
3.かえりの港
作詞:豊田一雄
作曲:豊田一雄
島へ寄らずに このままゆこか
沖の 鴎よ 情あるならヨ-
伝えてお呉れ 愛しあの娘は
愛しあの娘は かえりの港
海の男は 情に弱い
俺もお前も 島で育ったヨ-
鴎じゃないか 逢って行きたい
逢って行きたい かえりの港
紅い夕日が 岬に暮れて
幼馴染の 島の燈台灯がヨ-
恋しゅてならぬ 久しぶりだね
久しぶりだね かえりの港
4.波止場気質
5.たった一言なぜ云えぬ
6.村の駐在所
7.初めて来た港
8.凧凧あがれ
9.アンコなぜ泣く
10.さよなら港
作詞:豊田一雄
作曲:豊田一雄
錨をあげて
船は離れて行くよ
恋の港よ何時また逢える
半年すぎてまた来る日まで
みんな元気でいておくれ
船は行く船は行く さよなら港
笑顔を見せて
別れ行く身はつらい
旅の鳥だと恨んでくれるな
生命をかけて誓った俺が
泣いてゆくよじゃまだ若い
船は行く船は行く さよなら港
別れてからも
便り必ず出そう
着いた港で写真も送ろう
愛しい街よさよならさらば
みんな達者でいておくれ
船は行く船は行く さよなら港
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